あなたの疾患である皮膚筋炎・多発性筋炎は自己免疫疾患であり、血液検査では、特有の筋炎特異的自己抗体が検出されます。その抗体の種類によって、この病気の中でもどのような症状に注意したらいいのかなどが分かってきています。筋炎特異的自己抗体は、保険診療で調べられるものもありますが、調べられないものもあります。
本研究では、保険診療で調べられない筋炎特異的自己抗体を同定する方法を確立するため、また、未知の自己抗体探索のため、保管しているあなたの診療のために行った採血時の検体を解析させていただきます。
この公開文書をよくお読みになり、十分考えたうえで、研究に参加していただくかどうかをあなたの自由な意思で決めてください。また、研究に参加された後でも、途中でやめたいと思われた場合にはいつでもやめることができます。参加に同意されない場合でも、途中でやめられた場合でも、その後の治療に不利益を受けることは一切ありません。
以上のことをふまえ、わからない言葉や表現、疑問・質問などがあれば、どんなことでも構いませんので遠慮なくお聞きください。
オーボエやクラリネットなど木管楽器のリード用の葦による接触皮膚炎と考えられる口唇炎がある患者さんにおいて、筑波大学生命環境系・小幡谷英一博士らの研究により、リード用葦材をアセチル化することで発症が抑制されることが分かっています。これらの患者さんで、リード用葦材、もしくは様々な処理を行った試料により、パッチテストやスクラッチテストという皮膚テストを行い、反応が診られた患者さんもいました。本研究では、これらが非特異的刺激反応ではないかを、健常者にも同様の検査を行うことで推定します。
東京医科歯科大学皮膚科では、特発性後天性全身性無汗症と診断された患者さんの皮膚の顕微鏡像と、症状の強さや、治療への反応性の関係について研究を行っています。こうした研究を行うことにより、私たちは、無汗症に対してより良い治療を行えるようになることを目指しています。